『願い』と『決心』〜現象と脳のメカニズム〜


「私が強く念じると必ず物事が叶う!」
「昔から靴ひもが切れると、その日に悪い事が起きると言われている。」
「朝一番にうれしいことがあると一日ハッピーな出来事が続く。」
「『人間万事塞翁が馬』で、嬉しい事があると不安になる。」
「私は毎朝『占い』を見ないといられない。」

『現象心理学』を司っているのは、我々の「脳」なのです。

この「脳」のメカニズムを理解することにより、もしかしてあなた自身は、奇跡を起こせる人間に変われるかもしれません。

ただし、「脳」といっても色々な働きがあります。我々の周りの環境を受動したり、その環境に合わせて、身体に命令を送ったり、その経験を記録したり・・・。

その中で、『現象心理学』と一番密接な関係にあるのが、『記憶のメカニズム』なのです。

我々の記憶は、
「ワーキングメモリ」と呼ばれる、数十秒間の記憶と、
「短期記憶」と呼ばれる、数十秒から数分の記憶。
「長期記憶」と呼ばれる半永久的な記憶に分かれます。

「ワーキングメモリ」は、視覚、聴覚、触覚等受けた情報すべてが、まずは「脳の前頭葉皮質に入り、この中で、必要か必要でないかが、判断され、必要であれば、「海馬」と呼ばれる一時ストック場所に情報が送られるのです。その中で、何度も繰り返される重要な事柄(「夢」を利用することが多い)が側頭葉へ送られ長期の記憶になるのです。

しかし、この記憶のメカニズムの中で、イレギュラーな場合があるのです。

それは、恐怖を伴った場合なのです。

この場合は、大脳辺縁部の扁桃体という場所に記憶され、同じような体験をすると「フラュシュバック」といった現象が起きるのです。

実は、「潜在意識」は、この扁桃体に詰まった記録を指しているのかも・・・?

・・・これは、私の個人的な意見です!・・・


では、これらのメカニズムから、5つの質問に対して、我々が理解しなければならないことは何でしょうか?

「私が、強く念じると物事が叶う!」
これは、つまり、何度も同じ情報を脳に入れる事により、それが、脳内では「長期記憶」として認識され、逆に脳からそれを手に入れるための命令が出続けるようになるのではないかと考えられるのです。その結果、必ずそれが達成されるのです。

「昔から靴ひもが切れるとその日に、悪い事が起きると言われている。」
これは、昔の人が戒めとして(貴重な靴を大切にするために)、子供達を教育してきたこと内容ですが、これが反対に、恐怖記憶として、脳に記録されると、何が起きても靴ひもが切れたせいだと考えるようになるといったことなのです。

「朝一番に嬉しいことがあると一日ハッピーな出来事が続く。」
『不幸の連鎖』と『幸福の連鎖』がありますが、こういう『幸福の連鎖』が続くことの方が嬉しいですよね!

これこそ、前頭葉皮質が機能しているのか、大脳辺縁系が機能しているのかの違いで、『幸福の連鎖』か『不幸の連鎖』かに分かれてしまうのかもしれませんね。

4番目、5番目もこういった、脳の記憶システムからの違いで起きていることは確かです。 

『現象心理学』では、こういった「記憶」の現われが、今現場で起きている現象そのものなのです。

だからこそ、逆に今起きている現象から、過去の記憶をたどっていき、根本の出来事にたどり着くことによって、その方が今抱えている『問題の本質』を見つけ出すことができるのです。

<問題5>の私の考え方です。