「忘」

健康インストラクターの皆さんへ

「湯布院あすなろ会」で用いた教材を一つ一つ、講演できるように自分なりに組み立ててみてください。

「忘」 〜自分の健康について、考えてみよう!〜

「忙しい」とは、心を亡くすと書くのです。・・・人はなぜ忙しくするのでしょう。
・・・それは、下心があるから。

 忙しいの「りっしんべん」を下につけたら「忘」。
つまり、欲のために自分自身を見失ってしまっているのです。
「心、ここにあらず」だからこそ「忘れる」のでしょう。

 健康を語る前に、「なぜあなたは生きているのか?いや、生かさせているのか?」よく、考えてみてはいかがでしょう。
それを「忘れて」いるからこそ不健康なのではないでしょうか。


あなたは、どういった「死に様」を望みますか?


「健康の話し」


皆さんは自分の“からだ”のことをどれだけ理解していますか?
自信を持って“健康”と言えますか?

「皆さんの中で、今健康だと思われている方は手を挙げていただけますか?」
これは、私がよく「健康づくり講演会」の時に最初にする質問なのですが、さすがに健康に興味のある方ばかりなのでしょう。
ほとんどの方が手を挙げられます。

その後の質問で「高血圧の方は?」とお聞きしたときに、今手を挙げた方が、また挙げられる方がけっこういらっしゃいました。

そしてさらに、駄目押しで「糖尿病または予備軍の方は?」と質問をしたときに三回とも手を挙げられた方もけっして少なくない人数いらっしゃいました。

これは、いったいどういうことなのでしょうか?

今の日本人の健康観は、「今、苦しくなければ“健康”である。」と考えられている方があまりにも多いということなのです。
ですから、昨日まで元気だと思われていた方が突然倒れたり、急性病を発病したりするのです。

しかし、ここで大切なのは、我々は、これらの病気が急激に発症したように考えがちですが、実は以前からその兆候は体に現れていて、その時点で何かしら対処していれば発病しなかったということなのです。
(N)「医療と食事と健康を考える会」がおこなっている『病気が発症するまでの追跡調査』によれば、もっと自分の健康に関する情報を持っていたならば、事前に病気を予防できたと感じている方があまりにも多いというデータからも理解できるのではないでしょうか。

それならば、すべての病気の傾向を把握していたならば、絶対に病気にかからないということになります。
しかし、皆さんが「家庭の医学」等の病気に関する辞典を見て気づくのは、世の中に本当に多くの病気が存在しているということでしょう。

この現状を踏まえると、すべての病気の兆候を見抜く知識を身に付けるのは不可能だと考えることはあたりまえです。
私自身も、最初は、病気の兆候を探ることばかりに力を入れていましたが、この方法論では「何の問題の解決にならない!」ことに気づいたのです。