エッセイ 『病気・痛みを科学する』

 牛久市牛久町で開業している「キムラ整骨院」院長木村晴信先生は、患者の治療に関して独特な理論の持ち主である。

 「病気や痛みの原因は、その人の心の中にある。」

 この心とは、そのひとの生き様そのものであると木村先生は言う。

 先生の診察は、非常に個性的で患者の「歩き方」や「指使い」、「姿勢等」を見ただけで患者の家族構成や現在の立場、心の状態を言い当て、そして検査ではわからなかった原因をはっきりと言い当ててしまうのである。

 これは、木村先生が「超能力者」や「神様」なのではなく、今までの木村先生の治療経験の中で、「患者」とその「患者の人生」に真剣に向かい合ってきた結果の「集大成」(人間統計学)なのだと私は考える。

 木村先生の理論を用いると実にいろいろなことがわかる。例えば、「痛みの原因は、体の一番遠い部分にある!」や、「病気は、体の冷えからきている。だから逆に体を極端に冷やせば良いのだ!」と言った理論である。

 この理論に関して、木村先生には確固とした自信がある。なぜなら、事実として、多くの患者をこの理論で治療してきたといった実績と木村先生を慕う患者さんの数である。

 そして、これは科学的にも的を得ている。 

 バイオメカニクスを研究している者からしたら常識だが、人間の「重心」を安定させるだけで無駄な動作が減り、痛みの原因がなくなるのである。

 また、人間には「恒常性維持機能」があり、体は常に現自然環境から体を守ろうと反対の生理的機能が働くようにできている。
 だから、体を極端に冷やせば冷やすほど、生きようとするために人間はそこに血液を送りこみ「恒常性」を保とうとするのである。

我々も木村先生のように自然の声に耳を傾ける必要があるのではないでしょうか?